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テレビ朝日「ニュースステーション」

2002.07.09
  • メディア

平成14年7月9日 テレビ朝日「ニュースステーション」 ニッチ市場を制する中小企業において3社のうち1社に取り上げられました。

大企業が手を出さない隙間市場のことをニッチマーケット、ニッチ市場といいます。 ニッチ市場で勝負する中小企業の戦略です。大企業が見過ごしている隙間市場を開発されるニッチ商品。 厳しい時代を生き抜く知恵と執念を中小企業から学ぶ。


東京の繁華街の交差点に立つ一人の男。 紙袋の把手のシェアの半分以上を占める会社松浦産業の社長松浦公之さんだ。 東京に出張にきた時には、いつも紙袋の把手に目を配り流行の変化をキャッチしているという。


弘法大師生誕の地 香川県善通寺市。ここに創業70年の松浦産業がある。 もともとは、酒樽などに使われるわらのロープを作る会社であったが時代の流れに合わせてまるでわらしべ長者のような確実な成長を遂げている。


1966年にポリエチレン製のロープの生産を始め、その5年後に紙袋の把手というニッチな市場に進出した。 さらに、1986年には、プラスチック製把手の生産に後発メーカーとして参入。参入にあたって松浦産業は徹底した無人化を図った。 それによって他社が4円で納入していた価格を2円80銭にまで下げることに成功。 現在、国内で生産しているプラスチック製の把手のシェア80%を占めるようになった。


社長コメント:「ユーザーからみるとですね非常に不満な商品だったんですね。というのは、袋の把手として使うにはコストが非常に高い。製造工程をいかに無人化するかということが一番の大きなテーマだと思いました」


1989年には、ビールメーカーからの依頼を受けて350mlのビールを12缶運ぶことのできるシール式の把手の開発に成功。 この商品の生産ラインは独自で開発したもの。 プラスチックのテープを蛇行させそれをカットすることで大量生産を可能にしている。


社長コメント:「わたしどもの商品というのは、ほとんどなんですけどお客さんからの不満とか、こうして欲しいとか、こういうものがないかというのがすべてのスタートなんですよね。だから松浦が全く0から考えたというものは、ありません。」


1998年 ビールメーカーからさらなる要望が寄せられた。 シール式把手を今までの倍の24缶ケースごと運べるように改良して欲しいというのだ。 メーカーの指摘では、現状のまま24缶ケースを2人で持つと剥がれ落ちる危険性があるという。

開発陣は、これまでのテープを蛇行する構造を応用してこの問題を解決しようと考えた。 試行錯誤の上、思いついたのが2本のテープを蛇行させる構造。 これを切り取るとX型にクロスした把手となる。
この形状であればどんな持ち方をしてもシールが剥がれ落ちる心配がない。 ビールメーカーの評判も上々だったいう。


社長コメント:「お客さんがニーズを提供している時に見逃さないようにどうやってリサーチしてくるのかというのが商品開発のもうスタートなんですよね。」


久米宏アナウンサー:「把手を作っているメーカーありましたね。あれは、こう紐をらせん形にしていってうまい具合に切断していって作るんですけど、24缶入りだともっと強度を強くしていかなければいけない。で、こう紐をもう1本ダブルにしていって切って、あそこは人を使わないで全部機械化しているわけですから機械で切っていけばいいんですよね。そうすると、今度クロスの把手ができた。あれは、つまり中国で作ろうと機械で作るものですからほとんどオンリーワンに近くないですか。」


森永卓朗コメンテーター:「あのアイデアは、オンリーワンに対応しているのですが特許が切れてきたり、必ず別の方法で参入してくるところがでますからそうしたら他の手を考えていかなければならないんですね。」